esCCOとは
日本光電が海外で販売しており、心電図やSpO2から心拍出量(CO)などの循環動態を『非侵襲』でモニタリングできる技術です!
近年話題になってますが、「どういうこと?」と疑問を抱く方もいますので、ここではかみ砕いてご説明します。
esCCOの Point!
・心電図のR派からSpO2の脈波までの時間を測定(PWTT)
・PWTTから心拍出量を算出
・血圧(NIBP)による校正が必要
esCCOとは
上述したように「心電図(ECG)」と「SpO2」を用いて心拍出量(CO)を算出するプログラムです。
ECGの「E」とSpO2の「S」からとって「esCCO」という名前になったそうです。
原理は PWTT ?
脈波伝番時間(PWTT:pulse wave transit time)
を算出します。
誤差を補正するため60回ほどの測定から平均値を算出します。
PWTTは心臓の拍出から血液が抹消に届くまでの時間になります。
脈波が伝わる速さ(PWTT)は血管壁の硬さに依存し、血圧と一回拍出量(SV)に対して逆相関の関係があります。
血圧 | SV | PWTT |
高値↑ | 多い↑ | 短縮 → |
低値↓ | 少ない↓ | 延長 →→→ |
PWTT から esCCO 測定!
血圧よりもSVの方がPWTTとの相関が安定しており、モニター内部の計算によってesCCOを算出します。
「NIBP」による校正
が必要です。
ECG、SpO2、NIBPによる校正が完了したらesCCOが生体情報モニターから表示されます。
日本光電の計測プログラムなので、パルスオキシメータが別社の測定機器だとesCCOが表示されません。
また、他の循環動態モニター(ビジレオやクリアサイトなど)とは上述したように測定原理が違うため、考慮する必要があります。
今回はNIBPで校正する非侵襲的なesCCOを紹介しましたが、観血的血圧(IBP)や他デバイスの心拍出量(CO)を用いる測定方法もあります。
esCCOは高齢の麻酔、産科、内視鏡などの場面で使用されます。
国内ではまだ導入されてない?みたいなので、なかなか待ち遠しいですね。
エドワーズも「クリアサイト」という非侵襲の循環動態モニターを販売されています。
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