CBP CRRT 血液浄化

CHDF用の血液濾過器の種類

投稿日:2月 16, 2020 更新日:

血液浄化器は主に膜の材質と形状による違いがあり、得意なもの、不得意なものがあります。

現在国内で販売されている血液濾過膜をまとめると、全5種類7商品あります。





順に解説していきます。





PS(ポリスルホン)

エクセルフロー(AEF)[旭化成メディカル]
ヘモフィールSNV [東レメディカル]

高い濾過・透水性能をもつ膜。歴史も多いその信頼性から国内で一番シェアが多いです。親水化剤にPVP(ポリビニルピロリドン)が使われるため、まれにショック症状を引き起こすことがある。除水を多くかけたり、ハイフローハイボリューム設定の時によく使われます。東レ・メディカルのヘモフィールSNVはPVPの代わりにNVポリマーを使用し、生体適合性に優れているといわれています。(少量PVPも使用)





PES(ポリエーテルスルホン)

・シュアフィルター(PUT)[ニプロ]

PSよりさらに濾過・透水性能に優れた膜。広範囲の物質除去が可能になりました。その反面、アルブミンの漏出リスクがあります。PS膜で懸念されていたBPA(環境ホルモン)も含まれていないため、生体適合性もPSより比較的良いと言われています。PSと同様の。





CTA(セルローストリアセテート)

UTフィルター(UT)[ニプロ]
・UTフィルターA(AUT)[ニプロ]

抗血栓性に優れた膜。もともとは再生セルロース(RC)と呼ばれる膜で、しばしば補体活性化や白血球減少が見られていましたが、RCのOH基をアセチル基に変え、生体適合性が改善したと言われています。UTは均質構造になっており、TMPが上昇しやすく透水性が劣る。AUTはセルロースの代わりにasymmetricを使うことで膜表面が滑らかになり抗血栓性の向上と、均質構造から非対称構造にすることができTMPの上昇が比較的抑えられるようになりました。回路閉塞しやすい症例で使われます。





PMMA(ポリメチルメタクリレート)

ヘモフィールCH [東レメディカル]

サイトカインの吸着特性がある膜。疎水結合によって分子量20000~30000領域のサイトカイン(特にIL-6)除去に優れている。敗血症や重症急性膵炎などで使われます。症例によりますが詰まりやすい印象です。





AN69ST

セプザイリス [バクスター]

サイトカインの吸着特性がある膜。イオン結合によって陽性荷電のサイトカイン(特にHMGB1)除去に優れています。敗血症単独での保険適応可です。膜そのものが陰性荷電のためACE阻害剤服用患者では特別な注意を置くこととされ、さらにメシル酸ナファモスタットも吸着されるため抗凝固療法に難渋します。敗血症重症急性膵炎などで使われます。症例によりますが詰まりやすい印象です。





※UTフィルターS(UT-01S eco)

新生児に使用する目的で作られた膜面積0.1m2の血液濾過器もあります。ニプロ社製のUTフィルターの最小膜面積0.3m2をより小さくして作られた膜で国内最小です。





オススメ関連記事

血液浄化  はこちら

抗凝固剤  はこちら

腎不全 はこちら

敗血症 はこちら

酸塩基平衡  はこちら

電解質  はこちら

その他の記事  はこちら(HP)





参考にした資料

[参考書]CRRTポケットマニュアル(2015)

[参考書]臨床工学技士のための血液浄化療法フルスペック(2014)

-CBP CRRT, 血液浄化

Copyright© 臨床工学技士の ななめ読み ななめ書き , 2021 All Rights Reserved Powered by STINGER.