病態生理 集中治療室(ICU)

電解質異常の対処方法(ICUで知っておくべき知識)

投稿日:11月 8, 2020 更新日:

電解質は神経伝達や筋の興奮に関わっています。

傾眠、脱力、けいれん、しびれ、麻痺などの神経症状が現れたら、電解質異常も疑いましょう。

電解質にはそれぞれ特徴があります。





電解質の特徴

これから電解質の最低限知っておくべき特徴をお話します。

Na、K、Caは心筋の細胞を行ったり来たりすることで電位差が発生し、心臓が興奮し「心収縮」が行われます。

なかでもKは血中濃度が高かったり低かったりすると致死的な不整脈を起こしやすいです。血液浄化を行っている急性腎不全患者では低K血症になりやすいのです。

Naは体内の「浸透圧」を維持することで体の水分量を保っています。

Caは「血液凝固」にも関わっていて、凝固因子でいうとIV(4)番になります。現場では輸血をすることが多く輸血製剤の中に入っているクエン酸の影響でCaが一気に失います。その場合はCa製剤で補正します。

MgはMgそのものが病態につながることは少なく、他の電解質に比べて重要視されていないです。検査することも少ないです。Mgは「天然のCa拮抗薬」と呼ばれていて、Mgを補正して不整脈が改善することがあります。疑ったら検査することをオススメします。血液浄化を行っている患者では低Mg血症になりやすいので注意しましょう。

PはエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)の構成要素です。PもMgと似たように単体で病態につながることは少なく、他の電解質に比べて重要視されていないです。しかしPが少ないとATPが作られず筋力が低下し、人工呼吸器患者の離脱が困難になるというデータもあります。疑ったら検査することをオススメします。血液浄化を行っている患者では低P血症になりやすいので注意しましょう。

Clは細胞外液の代表的な陰イオンです。Na(NaCl)やK(KCl)などの陽イオンと一緒に神経伝達や筋の興奮に関わっています。

HCO3-は酸を調節(酸塩基平衡)することでpHに関わります。現場では代謝性アシドーシスにメイロン(HCO3-)を投与することがよくあります。





ICUでは電解質を常に観察しておき、濃度が上がったら減らす、下がれば増やす。と対処するのが基本です。

電解質の検査と治療(補充)は簡単に安く行えるので積極的に導入していきたいところです。





電解質の体内分布

これから電解質の体内分布とホルモンによる調節の仕方についてお話します。

電解質異常を対処するうえで必要性があまりない基本知識になります。

基本知識を理解すると電解質異常の原因を特定するのに役立ちます。

なので「とりあえず対処方法を教えて」という人は下の方まで飛ばしてください。

「じっくり理解してみようかな」という人はここの文章を読んでください。

通常は飲食によって消化管→血中へ電解質を補充します。消化器が使えない重症患者では静脈に直接電解質を補充することがあります。消化器に通った電解質をすべて血中に吸収するわけではなく、Caは20%、Mgは33%、Pは60%、Kは90%、Naは100%が血中に吸収されます。

血中の電解質は腎臓といったりきたり(濾過・再吸収)して血中の濃度を調節し、尿によって電解質を排泄しています。腎機能が悪くなると電解質が調節できなくなり高K血症や低Ca血症などの電解質異常が現れます。

Ca、Mg、Pは骨に蓄えられていて、骨を作っています。体内でMgは70%、Pは85%、Caは99%が骨に存在しています。

Naは尿以外に汗や呼気などの不感蒸泄によって排出されます。

その他に電解質は臓器、筋肉、組織などの「細胞内液」に蓄えられています。血中の電解質は「細胞外液」のことで、細胞外液は血管内の「血中(血漿)」と血管-細胞間の「間質液」に蓄えられています。

細胞外液はNaが多く、細胞内液はKが多いです。溶血や横紋筋融解症などで細胞が壊れると細胞内液→細胞芸液にKが放出され、血中のK濃度が一気に上がります。





ホルモンによる電解質調節

電解質に関わるホルモンを並べてみました。

RAA系
アルドステロン
バゾプレシン
ANP
インスリン
PTH

Na濃度はRAA系(レニン・アンギオテンシン・アルドステロン)やANP(心房性Na利尿ペプチド)などのホルモンによって調節されています。

RAA系

血中の水分量が少ないと(Na濃度は一定とすると)血圧が下がり、腎臓にあるレニンと呼ばれるホルモンが動き出し、変換されてアンギオテンシンIIとなります。アンギオテンシンIIは血管を収縮させ副腎にあるアルドステロンと脳(視床下部)にあるバゾプレシンを働かせます。その結果、腎臓から血管内にNaと水分を吸収(再吸収)、Kを排泄します。

バゾプレシン

バゾプレシンは血中の浸透圧にも反応します。Na濃度が高いとバソプレシンが動き出し、腎臓から血管内に水分を吸収します。

アルドステロン

アルドステロンはK濃度にも反応します。K濃度が高いと腎臓から血管内にNaと水分を吸収、Kを排泄します。

K濃度は他にもpH(酸塩基平衡)に影響されます。pHが下がる(アシドーシス)と血中K濃度は上がり、逆も同じように変化します。PもKと同様にpHの影響を受けます。

ANP

血中の水分量が多いとANP(心房性Na利尿ペプチド)が動き出しNaと水分の再吸収抑制(排泄)、血管拡張作用で血圧を低下させます。

インスリン

膵島にあるインスリンは血糖値を下げるホルモンで有名ですが、同時にKとPを下げるホルモンでもあります。血中の糖質(グルコース:Glu)濃度が高いとインスリンが動き出し、血管内から細胞内にGluが移動し、ついでにKとPもGluにひっついて移動します。GluだけでなくCaも血中で濃度が高くなるとインスリンが働きます。

PTH

Ca濃度が低いと副甲状腺ホルモンであるPTH(パラソルモン)が動き出し、腎臓・骨・腸(ビタミンD3)に血中Ca濃度を上げるよう働きかけます。骨からはCaとPが血中に移動します。腎臓からはCaが血中に移動し、Pは移動が抑制されます。ビタミンD3に働きかけ、腸からCaとPが血中に吸収されます。MgはPTHやビタミンD3などのホルモンの影響を受けませんが、Caを拮抗するのでCa濃度でMg濃度も変化します。Pも同様にCa濃度でPTHが作用してP濃度が変化します。このようにCa、Mg、Pは密接に関わっています。PTHはCa濃度を上げるホルモンで逆にCa濃度を下げるカルシトニンがありますが内因性は作用が弱く現場では重要視されていません。





ナトリウム(Na)

基準値:135 ~ 150 mEq/L

高Na血症、低Na血症を治療する時はNaだけでなく「水分量」も考えなければなりません。



高Na血症

Na:150mEq/L 以上

高Na血症の症状は初期(150mEq/L↑)では口喝などの症状ですが、重症化(160mEq/L↑)すれば昏睡、脳出血、神経症状が起こります。

高Na血症の原因はNaそのものが多くなった「Na蓄積」もしくは脱水によって水分量が減少し「水分減少によるNa濃度上昇」の2通り考えられます。

対処の基本はNaが入っていない5%ブドウ糖輸液を行います。

持続輸液に電解質液を使っている場合は5%ブドウ糖液に切り替えます。

輸液で血中Naを「早く」低下させると脳浮腫になるため10mEq/L/日以内の低下速度で輸液します。透析中では透析液にNaを追加して急激に下がらないように調節することがあります。

輸液をする際、細胞外液量が増加している場合は利尿薬を投与し、Naを排泄させます。

対処している間に高Na血症になっている原因を調べて、原因に対する治療を行います。

高Na血症の原因
高Na血症+細胞外液量(増加)
 ホルモン異常(アルドステロン症、クッシング症候群)
 Na過剰負荷(塩分過多、高張輸液、海水溺水)
高Na血症+細胞外液量(低下~正常)+尿量(低下)
 腎臓以外で水分低下(発汗、熱傷、下痢、嘔吐)
高Na血症+細胞外液量(低下~正常)+尿量(正常~増加)
 高張尿(Uosm300以上)であれば利尿薬
 低張尿(Uosm300以下)であれば尿崩症



低Na血症

Na:135mEq/L 以下

低Na血症では脳浮腫が特異的な症状です。浸透圧差で脳細胞内に水が移動するからです。

低Na血症の原因はNaそのものが少なくなった「過度のNa排出」もしくは溢水によって水分量が増加し「水分増加によるNa濃度低下」の2通り考えられます。

低Na血症の治療をする前に血漿浸透圧を測定します。

普通は低Na血症であれば血漿浸透圧は低張ですが、血漿浸透圧が高張、等張なことがあります。

〇低張の低Na血症(280mOsm/L以下)
 本当の低Na血症
〇等張の低Na血症(280mOsm/L)
 脂質や蛋白質で低Na血症のように見える測定誤差(高脂血症、高蛋白血症)
〇高張の低Na血症(280mOsm/L以上)
 糖質や造影剤などのNa以外で浸透圧が増加している(高血糖、マニトール)

低張の低Na血症の対処の基本は水分量(細胞外液量)が少ない場合はNa投与(生理食塩水、NaCl3%生食、塩分経口摂取)になります。水分量(細胞外液量)が多い場合は水分制限になります。

これらの対処で血中Naを「早く」増加させると脳が細胞内脱水になる危険があるため10mEq/L/日の早さで補正します。透析中は血中Naをモニタリングし増加が早くなりすぎないように設定変更・置換液調整することがあります。

対処している間に低Na血症になっている原因を調べて、原因に対する治療を行います。

低張の低Na血症の原因
低張の低Na血症+細胞外液量増加
 腎不全、心不全、肝硬変、ネフローゼ症候群
低張の低Na血症+細胞外液量正常
 SIADH、水中毒、糖質ステロイド欠乏、下垂体機能低下症
低張の低Na血症+細胞外液量低下
 腎臓からNa排出(尿Na20mEq/L以上)
  利尿薬、塩類喪失性腎症、アジソン病
 腎臓以外からNa排出(尿Na20mEq/L以下)
  嘔吐、下痢、熱傷





水分量

体内の水分調整をInとOutで表すと

〇水分のIn
腸管(食事・飲水)、細胞(代謝水)、腎臓(再吸収)
〇水分のOut
腸管(消化液)、不感蒸泄(汗や呼気)、腎臓(濾過・尿)



水分量の低下(脱水)

水分量が低下すると血圧低下(BP・CVP)、心拍出量低下、心拍数増加、尿量減少、呼吸性変動(SVV増加、IVC径)、頸静脈虚脱、体重減少、口腔乾燥、脱力感などの症状が現れます。

出血や熱傷が原因の水分量低下では失った血液を補うよう等張液輸液や輸血を行います。

下痢、嘔吐、発汗、尿崩症、利尿薬、ホルモン異常(低アルドステロン症)が原因の時は水分量低下だけでなくNa濃度が上がったり下がったりすることがあります。

水分量低下+低Na血症では細胞外液量より細胞内液量が多いため生理食塩水などの「等張液」を輸液します。

水分量低下+高Na血症では細胞外液量より細胞内液量が少ないためブドウ糖液などの「低張液」を輸液します。

ここでも血中Na濃度が一気に上がったり下がったりしないよう慎重に輸液します。



水分量の増加(溢水)

水分量が増加すると血圧増加(BP・CVP)、浮腫、経静脈怒張、IVC径拡大、肺水腫、体重増加などの症状が現れます。原因は静水圧上昇(心不全、腎不全など)、膠質浸透圧低下(低アルブミン血症など)、血管透過性の亢進(敗血症、アナフィラキシーなど)があります。

なかでも「血管透過性の亢進」は多臓器不全などの重症患者ではよく起きる現象で膠質浸透圧保持に大事なアルブミンも血管外に漏れ出てしまいます。大量輸液で水分量は多いのに血管内は少ない、ということが起きて水分量増加時の症状と低下時の症状どちらも現れることがあります。水分量を評価する時は経過もよく観察しておきます。

基本は利尿薬や血液浄化療法による除水で治療を行います。





カリウム(K)

基準値:3.5 ~ 5.5 mEq/L



高K血症

K:6mEq/l 以上

症状は心室細動(Vf)や心静止などの致死的不整脈が代表的です。危ないです。心臓にKを入れると心臓止まります。

高K血症の原因は「K摂取が多い」「細胞内→細胞外へK移動」「腎臓のK排泄が少ない」この3通り考えられます。

対処の基本は不整脈予防にCa製剤を投与します。

GI療法(グルコースとインスリン静注)や重炭酸(HCO3-)投与でpHを調節し、カリウムを血管内→細胞内に移動させ、K濃度を低下させます。

他にも血液浄化や利尿薬投与を行います。血液浄化では確実に早くKを低下させることができます。

対処している間に高K血症になっている原因を調べて、原因に対する治療を行います。

高K血症の原因
K摂取が多い
 輸血、K製剤、K含有食(生野菜、果物など)
細胞内→細胞外へK移動
 アシドーシス、β受容体拮抗薬、インスリン欠乏、細胞破壊(溶血、ショック、壊死、横紋筋融解症)
腎臓のK排泄が少ない
 腎機能低下、アルドステロン欠乏、IV型尿細管性アシドーシス、血中Na濃度低下、原因薬剤(カリウム保持性利尿薬、NSAIDs、ACE阻害剤)



低K血症

K:3.5mEq/l 以下

症状は高K血症と同様に心室細動(Vf)や心静止などの致死的不整脈が代表的です。

低K血症の原因は「K摂取が少ない」「細胞外→細胞内へK移動」「腎臓のK排泄が多い」この3通りが考えられます。急性期の血液浄化(CHDF)が長期間になると低K血症になることがあります。

対処の基本はKの投与です。(経口or静脈投与)、CHDFなどの血液浄化を行っている時は透析液にKを入れることもあります。

低Mg血漿があれば低K血症が治りにくいため、Mg製剤も投与します。

対処している間に低K血症になっている原因を調べて、原因に対する治療を行います。

低K血症の原因
K摂取が少ない
 絶食、Kの入っていない輸液
細胞外→細胞内へK移動
 アルカローシス、β2受容体刺激薬、インスリン、リフィーディング症候群
K排泄が多い
 下痢、嘔吐、ドレナージ、過剰透析、腎機能(尿細管異常、RAA系亢進、利尿薬)





カルシウム(Ca)

基準値:8 ~ 10.5 mg/dL

低アルブミン(Alb)血症ではCaの値が低く表示されるため、血清Alb 4g/dL以下では次の補正式を使います。

補正Ca = 実測Ca + 4 - Alb
Ca:mg/dL
Alb:g/dL
(Payneの式)



高Ca血症

Ca:14mg/dL 以上

高Ca血症の症状は軽度で消化器、神経症状が現れます。重度だと昏睡、腎不全が現れます。高Ca血症では心電図変化(QT短縮)が現れるため観察しておきましょう。

高Ca血症の原因は腸→血管内、骨→血管内、腎臓→血管内へCaの移動が過剰であることが考えられます。

対処の基本は生食の輸液、フロセミドを投与してCaを排泄させます。

他にはカルシトニン、ビスホスホネート投与で骨→血管内へのCa移動を抑制させる方法と副腎皮質ステロイド薬投与で腸→血管内へCa移動を抑制させる方法があります。

確実にCaを除去したい場合は血液浄化療法を行います。



低Ca血症

Ca:7mg/dl 以下

低Ca血症の症状は軽度ではテタニー、重度で痙攣が見られます。低Ca血症では心電図変化(QT延長)が現れるため観察しておきましょう。輸血を大量に行うと輸血製剤の中に入っているクエン酸がCaを拮抗して低Ca血症になります。

低Ca血症の原因は腸→血管内、骨→血管内、腎臓→血管内へCaの移動が少ないことが考えられます。

対処の基本はCa製剤やビタミンD3の投与を行います。

低Mg血症であればMgの補正も行います。

対処している間に高Ca血症になっている原因を調べて、原因に対する治療を行います。

高Ca血症・低Ca血症の原因





マグネシウム(Mg)

基準値:1.4 ~ 2.4 mg/dL



高Mg血症

Mg:2.4mg/dL 以上

高Mg血症だけで症状が現れることは少ないですが、重度で昏睡、低血圧、呼吸抑制、神経症状などが見られます。

高Mg血症の原因は腎臓からのMg排泄低下や外からのMg過剰投与が考えられます。

対処の基本はCa製剤(Mg拮抗)投与や血液浄化療法を行います。



低Mg血症

低Mg血症だけで症状が現れることは少ないですが、テタニーなどの神経症状が見られることがあります。低Ca血症、低K血症も現れることがあります。

低Mg血症の原因は腸からのMg吸収低下や腎臓からの排泄増加が考えられます。

急性期の血液浄化(CHDF)が長期間になると低Mg血症になることがあります。

基本の対処はMgを補充します。





リン(P)

基準値:2.5 ~ 5 mg/dL



高P血症

P:5mg/dl 以上

高P血症だけで症状が現れることは少ないですが、急性の高P血症は低Ca血症を合併して低Ca血症の症状が現れることがあります。慢性腎不全患者では血管内の石灰化や副甲状腺機能亢進症が悪化することがあります。

高P血症の原因は腸・骨・腎臓→血管内へP移動が過剰であることが考えられます。

治療の基本はリン制限です。不十分な時はリン吸着薬や血液浄化を行います。対処している間に高P血症になっている原因を調べて、原因に対する治療を行います。



低リン血症

P:2.5mg/dl 以下

低P血症の症状は筋力低下、意識障害、貧血、イレウスなどがみられることがあります。急性期の血液浄化(CHDF)が長期間になると低P血症になり、人工呼吸器の離脱困難になることがあります。

低P血症の原因は腸・骨・腎臓→血管内へP移動が少ないことが考えられます。

対処の基本はリン製剤、リン含有の脂肪製剤を投与します。

対処している間に低P血症になっている原因を調べて、原因に対する治療を行います。





クロール(Cl)

Cl:104mEq/lくらい

細胞外液の主な陰イオンです。Naと中和(NaCl)

Clは未測定陰イオンであるアニオンギャップ(AG : anion gap)の計算に用いられ、Clが極端に低い時は不揮発性酸(乳酸やケトン体、リン酸、硫酸、薬物)を疑います。





重炭酸(HCO3

Cl同様細胞外液の陰イオンです。

主な役割は酸(H+)とくっついてpH調節を行います。

詳しくはこちら→酸塩基平衡





電解質と心電図の関係

上は細胞内の電位と心電図を結び付けたものです。

電解質が細胞を出入りすることで電位差が発生し脱分極・再分極が起こります(心収縮が起こります)。

電解質が細胞内外を移動することで心臓が動き、心臓の動きで波形で見えるようにしたのが「心電図」になります。

要するに電解質異常があればで心電図も変化する。ということが分かっておくと良いです。

高K血症

P波消失(減高)、QT短縮、QRS幅増大、T波増高が見られます。徐脈性不整脈や頻脈性不整脈もみられます。Ca製剤静注が有効です。

高K血症

低K血症

QT延長が見られます。実際はT波ではなく、U波、もしくはT波とU波の混合やT波とU波の二相ある状態です。期外収縮や頻拍もみられます。治療でKを追加します。

低K血症

高Ca血症

QT短縮が見られます。不整脈の頻度は少ないが洞性徐脈、房室ブロック、心室頻拍の報告があります。

低Ca血症

QT延長が見られます。不整脈の頻度は少ないが、低カリウム血症と合併するとリスクが上がります。

高Ca血症・低Ca血症

高Mg血症・低Mg血症

異常Ca値や異常K値と合併していれば心電図が変化しやすいです。
Mgは通常Ca拮抗薬として働きます。
MgはNa/Kポンプを整えて高K血症、低K血症も改善する作用があります。

高Na血症・低Na血症

異常K値と合併していれば心電図が変化しやすいです。





↑参考にした書籍です

左は定番の病気が見えるシリーズは「腎・泌尿器」で電解質の解説が詳しく載っています。

電解質異常による治療や心電図変化を詳しく知りたい方は右の「循環器医のための知っておくべき電解質異常」がオススメです。

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