CBP CRRT 血液浄化

CHDFの回路構成

投稿日:2月 16, 2020 更新日:

今回は血液回路の話をします。

回路の役割は極論、

血液浄化器(フィルター)に血液を流せばいい

だけです。

それでは、膜以外の回路はなんの為にあるか?

安全に」膜に血液を流すためにあります。

大事なのは「膜」で、膜に流すためにいろんな「安全装置」がついています。

これを念頭に置くと構成部品が理解しやすいと思います。





CHDFの回路構成

一般的なCHDFの血液回路は

赤が脱血回路

青が送血回路

になります。

脱血回路を「A側回路」なんて言うこともありますが、中身は静脈血です。基本的にCHDFではブラッドアクセスを使い、静脈から脱血・静脈へ送血します。

血液回路は図から

・血液ポンプ
・抗凝固剤
・ヘモフィルター
・A・Vチャンバー
・各種圧力計(P)
・採血ポート
・気泡検知器

から構成されます。





血液ポンプ

輸液ポンプと一緒でチューブをしごいて発生した陰圧で血液を引っ張っています。





抗凝固剤

透析では血液は体外に出て回路という異物と接触しているので「凝固反応」が起きます。

怪我をするとできるカサブタと一緒ですね。

血液が固まらないように抗凝固剤を投与します。

血液が体外に出てから凝固は始まるので、脱血してすぐの位置に抗凝固剤ラインがあります。

通常のシリンジポンプと一緒です。





ヘモフィルター

上で説明した「膜」のことです。別項で詳しく解説しています。
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A・Vチャンバー

気泡除去、薬剤・補充液の投与、圧力測定などを行います。

回路内にエアが入ったときはここでトラップされます。

近年は維持透析の分野でもAチャンバーのない回路が主流になっている傾向があります。

さらにメッシュのないメッシュレスのチャンバーも増えてきています。





圧力計(P)

回路のいたるところに圧力計がついています。主に脱血圧・入口圧・静脈圧・透析液圧などがあります。回路に異常があった時、迅速に原因箇所を特定するためにたくさん圧力計がついています。

○脱血圧
ポンプ前の圧力を測定しています。ポンプ前にあるため常に陰圧(マイナス)です。脱血状態を見るもので脱血不良が起きると陰圧が強くなるため脱血圧は下がります。

○入口圧
フィルター前(入口)の圧力を測定しています。フィルター入口以降の回路状態を見ています。フィルターの凝固やVチャンバー内に凝固など見られた場合で入口圧は上がります。

○静脈圧
Vチャンバーの圧力を測定しています。Vチャンバー以降の回路状態を見ています。Vチャンバー内の凝固や送血回路の屈曲などで静脈圧は上がります。

○透析液圧
透析液側の圧力を測定しています。基本は見ることはあまりありませんが、透析液側圧力と血液側圧力でTMPを計算しています。

○TMP(膜間圧力差)
血液側圧力と透析液側圧力の差を見ています。フィルター側孔にタンパクなどで目詰まり(ファウリング)が起きるとTMPは上昇します。





採決ポート

回路のいたる所に採決ポートがついています。

検査目的で採血する場合は血液が透析される前の脱血側ポートで採血します。

薬剤を投与する場合は投与薬剤が透析されないよう送血側ポートで投与します。

そのため、脱血側・送血側にはそれぞれ一つ以上ポートがついています。

針を使って採血するポートもあれば針を使わない(ニードルレス)ポートもあります。





気泡検知器

体内にエアが入らないよう気泡検知器がついています。

気泡検知器にエアが引っかかればポンプが止まる安全機構になっています。

回路内で発生したエアが入らないように体内に入る直前の送血回路にあります。





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