apheresis 血液浄化

ドナーアフェレシスについて

投稿日:3月 9, 2020 更新日:

血漿交換血漿吸着などの治療を

治療的アフェレシス(Therapeutic Apheresis)といいますが、

健康な人から血液成分の採取を目的としたものを

ドナーフェレシス(Donation Apheresis)といいます。

ドナーアフェレシスは治療にも応用できるので治療的アフェレシスとの違いが明確ではなくなっています。

ドナーアフェレシスは血液が対象のアフェレシスのことで、その種類は血球で考えるとわかりやすいです。

血漿採取(PPP)・血漿成分分画・血漿交換(PE)
血小板採取(PC)
白血球除去(CLA)
赤血球除去(瀉血)・交換
幹細胞採取(PBSCH(c))・移植(PBSCT)

厳密には全部ドナーアフェレシスではないですが、ヘムアフェレシス(血球のアフェレシス)ということでご説明します。





ヘムアフェレシス

遠心分離によって血漿・血小板・白血球・赤血球を分けています。




血漿採取(PPP)

血中から血漿成分を採取し、新鮮凍結血漿(FFP)として輸血に使われます。このFFPを原料にアルブミンやグロブリンなど血漿分画製剤もつくられます。




血漿交換(PE)

血漿交換は血中の血漿をFFP(もしくはアルブミン)で置換(交換)する治療法です。膜分離による方法が多いですが、遠心分離を応用して血漿交換を行うこともできます。膜を使わないため目詰まりがなく、高流量の脱血を確保する必要もありません。遠心分離と二重膜濾過血漿交換(DFPP)を組み合わせたPCPPという方法もあります。




血小板採取(PC)

血中から血小板成分を採取し、血小板製剤として輸血に使われます。




白血球除去(CLA)

血中の白血球を除去します。白血球(系)細胞除去療法(LRT、LA)は吸着式と遠心分離式があります。遠心分離式はリンパ球の除去率が高く、遠心式リンパ球除去療法(CLA)と呼ばれています。白血球が悪さをしているクローン病潰瘍性大腸炎などの治療に使われます。




赤血球除去(瀉血)

血中の赤血球を除去します。赤血球が悪さをしている骨髄増殖性疾患やメトヘモグロビン血症などに対して赤血球除去(瀉血)や赤血球交換を行います。瀉血は真性多血症続発性多血症C型慢性肝炎で保険適応です。




幹細胞採取(PBSCH(c))・移植(PBSCT)

白血病や悪性リンパ腫などの悪性腫瘍(がん)に対し、抗がん剤や放射線治療の前に幹細胞を採取し、治療の後に幹細胞を投与(移植)する方法です。幹細胞は骨髄からつくられ、血球(血小板・白血球・赤血球)に育つ細胞です。

経過としては

G-CSF薬で白血球を増やす
→骨髄からでた幹細胞を採取
→移植前処置(抗がん剤や放射線治療)でがん細胞・骨髄抑制
→幹細胞投与(移植)で造血サポート

になります。

患者本人から採血・移植することを「自家移植」
ドナーから採血・移植することを「同種移植」

といいます。

治療には他にも種類があり

今回紹介したアフェレシスを用いた「抹消血幹細胞移植」
骨髄から幹細胞を採取する「骨髄移植」
妊婦がドナーとなり幹細胞が豊富にある臍帯血から幹細胞を採取する「臍帯血移植」

があります。





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参考にした資料

[参考書]アフェレシス療法ポケットマニュアル(2012)

[参考書]アフェレシスマニュアル(日本アフェレシス学会,2010)

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