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中心静脈圧(CVP)波形

投稿日:11月 2, 2020 更新日:

CVPは主に「血液量」と「右心機能」の評価に使用されます。

最近は重要視されなくなってきており、値そのものより経過による変化(トレンド)は参考になるといわれています。

基準値CVP:2~6mmHg

CVPは静的指標とも呼ばれていて、輸液の判断にはSVVなどの動的指標の方が良いと言われています。





カテーテルから測定

CVカテーテルを静脈に留置し、圧トランスデューサで中心静脈圧(CVP)を測定します。



CVカテーテル



圧トランスデューサ

高さによって圧が変化し誤差になるので、圧トランスデューサは心臓(右房)と同じ高さに合わせます。

CVカテーテル内頸静脈や鎖骨下静脈から入れ、先端が右心房から2cm手前が良いと言われています。

上大静脈の深部は心膜内にあるため深すぎると心タンポナーデになる可能性があります。また、深すぎて洞結節に触れると不整脈の要因にもなります。浅い位置だと血管径が細いため、先端が血管壁に張り付いて逆血できないことがあります。

CVカテーテルは深すぎず、浅すぎない位置で留置します。

CVカテーテルは圧測定以外にも薬剤の投与目的で使用されます。





CVPの波形

CVPの波形は心房収縮時と心室収縮時、三尖弁が閉じて右心房に血液が充満する時の3回立ち上がります。

心電図で心房の脱分極(A)が起こると心房が収縮し、時間差で中心静脈圧(CVP)と肺動脈楔入圧(PAWP)波形が立ち上がります(A)

右心室圧(RVP)と左心室圧(LVP)の波形も少し立ち上がります(A)

心電図で心室の脱分極(V)が起こると心室が収縮し、時間差で血圧波形が立ち上がります。(V)

心房に比べ心室の収縮は強いためすべての血圧波形で立ち上がりが見られます。

※ CVP≒RAP
※ PAWP≒LAP





CVP波形の読みとり

中心静脈は心臓の入口にあります。



循環血液量とCVP

循環血液量が多いと心臓の入口に集まる血液量が増え、中心静脈がパンパンに張り、血管内の圧力(CVP)が増加します。



心機能とCVP

心臓の収縮力が弱いと心臓から血液がうまく拍出できず、心臓の入口に血液量が溜まり、中心静脈がパンパンに張り、血管内の圧力(CVP)が増加します。



血管状態とCVP

末梢血管が拡張すると静脈血管内の容積が増え、心臓に返ってくる血液量が減ります。そのため中心静脈が虚脱し、CVPが低下します。逆に血管が収縮するとCVPが増加します。



PEEPとCVP

人工呼吸器を装着するとPEEPなどの陽圧換気で胸腔内圧が上昇しCVPが上昇します。PEEPは5cmH2OでCVPは1mmHg上昇すると言われています。





他にも肺状態、弁膜症、不整脈、薬剤などでもCVPは変動するため、現場でもCVPの解釈には難渋します。





右心房圧(CVP/RAP)・左心房圧(PAWP/LAP)



平均圧↑

循環血液量↑
右心不全(右心房圧)
左心不全(左心房圧)
三尖弁・肺動脈弁の狭窄・逆流(右心房圧)
僧帽弁・大動脈弁の狭窄・逆流(左心房圧)
肺高血圧(右心房圧)



平均圧↓

循環血液量↓



心房収縮圧(A)↑

右室不全(右心房圧)
三尖弁・肺動脈弁の狭窄(右心房圧)
僧帽弁の狭窄(左心房圧)
肺高血圧(右心房圧)



心室収縮圧(V)↑

三尖弁の逆流(右心房圧)
僧帽弁の逆流(左心房圧)



心房収縮圧(A)心室収縮圧(V)↑

心タンポナーデ
収縮性心膜炎
循環血液量過多(右心房圧)
左心室不全(左心房圧)



心房収縮圧(A)↓

心房細動・心房粗動
房室接合部調律





右心室圧(RVP)



収縮期圧↑

肺高血圧
肺動脈弁狭窄



拡張期圧↑

血液量↑
うっ血性心不全・心タンポナーデ



収縮期圧↓

血液量↓
右室不全
心タンポナーデ



拡張期圧↓

血液量↓





肺動脈圧(PAP)



収縮期圧↑

肺血流量の増加(左―右シャント)
肺血管抵抗↑
肺疾患



拡張期圧↑

左心不全
循環血液量↑
僧帽弁の狭窄・逆流



収縮期圧↓拡張期圧↓

循環血液量↓
三尖弁・肺動脈弁の狭窄





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[参考書]ECCE(Edwards,2015)
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